2017年3月議会:黒田みち 東谷中学校区幼保連携型認定こども園 反対の討論

議案第4号「東谷中学校区市立幼保連携型認定こども園整備工事請負契約の締結について」

2017年3月24日
日本共産党議員団 黒田みち

 議案第4号「東谷中学校区市立幼保連携型認定こども園整備工事請負契約の締結について」につきまして、日本共産党議員団を代表して反対の立場で討論を行います。

 東谷中学校区市立幼保連携型認定こども園の整備を5億3028万円の契約金額で請負契約を締結しようとするものです。

 鉄筋コンクリート造2階建ての認定こども園の新設建設費用と鉄筋コンクリート造2階建ての市立牧の台幼稚園の解体費用などが含まれています。

 反対する要因のひとつは、川西市の財政状況と公共施設整備に対する考え方です。

 平成29年度当初予算の概要で明らかになっているように、平成29年度予算の市債現在高の予定は710億9990万8000円・市民一人あたり約45万円、かたや基金の状況は同19億9062万1000円・市民一人あたり約1万2000円ほどです。限られた財源を必要なものには必要に使うということは当たり前ですが、しっかりと「出ずるを制す」という軸も残しておかなければならないと考えます。

 平成27年度の設計費用から今年度・継続費逓次繰り越しとして新年度を含め、建設工事費、工事監理費など事業費総額6億7500万円。3年据え置きで、毎年幅があるものの平均すると3370万円ほどの返済が平成50年まで続きます。国補助と交付金措置で約3億円余りは補てんされるとはいえ、その残り3億円以上は市債発行の利子だけで8503万7000円を含め全て市単独の財源となります。

 今回のような公共施設の整備のあり方が本当に必要でしょうか。市民の歴史と財産をいかに大切にしていくのか。使用できる施設は壊すのではなく必要な手立てをして長寿命化していくこと、それぞれの地域で歴史を紡いでいくことが求められているのではないでしょうか。

 川西市の計画(平成24年度予算のあらまし)では、「耐震補強工事」が随時実施され、平成26年度には、1187万4600円で清和台幼稚園(S45・52年建設・Is値0.34)の耐震工事(㎡単価約2万円)が終了、平成27年度には、2315万5200円で久代幼稚園(S44年・49年建設・Is値0.54)の工事(㎡単価3万2000円)が終了しています。

 緑保育所・松風幼稚園・川西幼稚園・川西北保育所は、平成27年度までに。加茂幼稚園は平成28年度には、耐震補強工事が終了する計画となっていました。
 計画通り実施していれば、今年度中に、㎡単価5万円と見積もっても、1億4000万円ほどで耐震補強工事を全て完了しているはずでした。

 まして、この認定こども園建設のために解体される市立牧の台幼稚園は(昭和50年建設・Is値0.79)何の問題もありません。解体費用や処分費などで、畦野駅前の便利な緑保育所の耐震補強工事を終えることができるほどです。

 幼稚園の空き教室を使って、保護者が望んでいる「3歳児保育」「預かり保育」の実施、「牧の台小学校と連携して給食の実施」などいくらでも工夫次第で借金を作らず、生きた税金の使い方ができます。新年度牧の台小学校には留守家庭児童育成クラブの待機児童はいませんが、もしいれば、幼稚園の空き教室を利用することもできますし、地域住民の活動拠点にすることも可能です。今、公共施設は、地域住民の拠点としてその地域の様々な課題解決のためにこそ施設利用の工夫が求められています。また全国でそのような取り組みがどんどんはじまっています。壊さなくていい施設まで壊すなんてどれほどもったいない施策でしょうか。

 反対する要因のもう一つが、住民の声や願いに応えず、「解体・建設」ありきで突き進んでいくという問題です。

 2月1日現在市内待機児童が125名。民間・公立共に定員の1割増し以上入所しているのにこの状況です。新年度も定員を超えて入所措置をとらねばならないでしょう。国基準の4月1日だけの待機児童数に依拠するのではなく、まだまだ厚生労働省データや他自治体より少ない「入所定員数」を確保していくことこそ求められています。

 残念ながら、この認定こども園建設は待機児童対策にはなりません。2・3号認定の定員は廃園にする緑保育所と同じです。(0歳児保育が行われるため他の年齢別入所児童数は減ることにもなります)

 牧の台幼稚園は地域の避難場所(4つの部屋があり110名定員)・・・これがどうなるのかわからない。給食がはじまるけれど負担がどれほど増えるのだろう。今まであった園庭開放は預かり保育との兼ね合いで一体どうなるんだろう・・・様々な幼稚園・1号認定、利用をしたい保護者の声や願いは「まだまだ検討中」といって明らかにならない。近隣住民の不法駐車への懸念や通学児童などへの安全対策は・・・地域住民のそれぞれの想いや願いが市に届いているでしょうか。応えているでしょうか。

 大和団地では、保育所の前身である無認可保育の歴史があり、地域住民が自治会等と共に作り上げてきた「市立緑保育所」。この保育所に通う・通いたい2号・3号の保護者の様々な疑問・要望にも応えないまま、この大切な財産である保育所を廃園にするということがセットの認定こども園建設では、合計特殊出生率が兵庫県下ワースト6の川西市が改善できるか疑問です。まして、市内私立幼稚園の保育所化がどんどん進み、いよいよ2歳児保育がはじまる園が増える、保育時間の延長・土曜日や長期休暇の保育実施など市民ニーズに応えている状況に拍車がかかっています。

 今、必要なのは、地域住民の実態・要望に応じた、安心して子育てできる環境のまちづくりではないでしょうか。「川西市子ども・子育て計画」・市内ほとんどの市立幼稚園と市立保育所を廃園、民間を含めた認定こども園の建設、地域間格差が狭まるどころか拡大するような計画は抜本的に改めるべきです。官も民も今ある施設を財産として共存しながら地域で生きていくことができるように市役所の役割を果たすべきということを強く述べて反対の意見とします。

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