2015年9月定例議会 住田由之輔/安保法案慎重審議を求める意見書 賛成討論

川西市議会、安保関連法案の慎重審議を求める意見書採択

 二つの市民団体から慎重審議を求める請願が出され、総務生活常任委員会で採択されたため、委員長が意見書をまとめ、9月17日、本会議に提出されました。

 一本は「戦争に行くな!川西連絡会事務局」から出されたもので、公明党が反対討論し、日本共産党:住田由之輔議員が賛成討論をしました。

 もう一本は「安保関連法案に反対するママと有志の会~兵庫~」から提出されたもので、公明党が反対討論、日本共産党:住田由之輔議員と自治市民クラブが賛成討論をしました。

 本会議では14対11で可決されました。

 賛成はほかに連合市民クラブ、明日のかわにし、維新の党川西でした。自民党系の川西まほろば会は反対しました。

以下は住田由之輔議員の賛成討論です

日本共産党議員団を代表し、意見書案、第3号、「安全保障関連法案の慎重審議を求める意見書」に賛成の立場で討論します

2015年9月17日  住田 由之輔

 私たちは憲法を根幹に立憲主義の国家で暮らしています。何をするにしても、「憲法に基づき」法律をつくったり、条例を制定したり、政策立案し、地方自治体の業務を遂行しているのです。

 安全保障関連法案が憲法に「合致している」という確かな説明をいまだ法案立案者から受けていません。

 安全保障関連法案が、どうして国家の安全、国民の安全を保障するのか、確かな政策を聞けていません。だから多くの方が不安を感じ、今国会での成立を断念し、もっと慎重審議を徹底すべきとの意見を寄せておられるのではないでしょうか。

 安倍首相は、国民に丁寧な説明をし、理解を得られるように努力するといいながら、努力していません。時間の経過だけを最優先にし、壊れたレコードのごとく、平和にも、安全にも役に立たない「平和安全法制」を、タイトルだけで、国民の命を守るものだからとしか言えないのです。

 しかし皆さん、安全保障関連法案が成立すれば、これまでの日本の方針が180度変わります。立憲主義で成り立っている日本が崩れます。併せて民主主義も破壊されるのです。国会も機能しなくなります。それだけの大きな意味を持っている安全保障関連法案だけに、さらなる慎重を期して議論を深めるべきです。「慎重審議を求める」意見書案への賛同を呼びかけます。

 安全保障関連法案は「憲法の枠の中」にとどまっていますでしょうか。

 安倍首相は自ら安保関連法案は、限定的だが、集団的自衛権の行使を可能にするものと言っています。日本が攻撃されていないのに、海外において、日本と密接な関係を持つ国が攻撃されたら、それを防護するために武力の行使をすることが可能としたのです。しかし「それはできません」というのがこれまでの歴代内閣の見解でもありました。

 そこで「憲法の枠の中」という理屈に持ち出されたのが、安倍政権の下で閣議決定したという「新3要件」です。昨年7月1日に決定しています。

 新3要件に合致すれば、集団的自衛権の行使はできるという、超法規を制定したのです。立憲主義の日本では許されるものではありません。元最高裁判所判事、浜田邦夫氏が、一昨日の中央公聴会で、安全保障関連法案は、憲法9条の範囲内ではないと明確に判断されています。

 この新3要件として取り入れた根拠というのが、1972年、政府が野党の質問で「なぜ憲法9条が集団的自衛権の行使を禁止しているか」に答えた政府見解(1967年政府見解)です。

 その見解全体は集団的自衛権の行使は憲法違反と断じているものですが、現安倍政権は、自分たちの都合のいいように、これまで「できません」という政府解釈を勝手に変更し、「限定的行使は認められる」という解釈を張り付けたのです。認めることを決めるのは時の政権です。

 このような行為が認められてしまえば憲法は必要ありません。時の政府が憲法であり、政権の意のままの国家運営が可能になります。それは独裁政治へ発展するのではないでしょうか。

 もちろんこの新3要件は国会で承認を受けたものではありませんし、国民に合意を求められたものでもありません。政府が自らの都合のために勝手に作ったものです。それを根拠に「合憲」としているところに法案の最大の弱点があり、最初から憲法違反を承知で「憲法破り」を強行しようとしているのが「安全保障関連法案」です。

 この時政府が出したもう一つの根拠、1959年の砂川判決は、今では口にすることができないほど、集団的自衛権の行使には何ら関係ない判決であったことが明瞭になっています。この一点の破たんだけでも、政府の立法根拠が崩れた証明であり、法律の根拠がなくなったも同然ですが、国会議員多数でもって暴挙を重ねようとしているのです。

 先ほどの元最高裁判事浜田氏は、政治家のことを英語で二つの言い方があるとして、目先の利益を優先する政治家をポリティシャン、国家百年の計を考えて政治を行うものをステーツマンといい、ぜひステーツマンになってほしいとの発言がありましたが、私も皆さんにステーツマンになってほしいと訴えたい。

 安保関連法案のなかに、PKO法改定も入っています。

 現在南スーダンへ国連の支援活動として派遣されています。ところが法案の中には国連に関係のない、国際治安支援部隊への派遣も可能とされており、米軍主導の対テロ掃討作戦などへも派遣可能になるのです。

 またPKO法改定には、これまで自分を守るための最小限度の武器の携行と使用が認められていましたが、あらたに「かけつけ警護」という任務が付け加えられることによって、自分が攻撃されていないのに、同じ活動をしている他の国の部隊が攻撃を受けたら、攻撃を排除するため、強力な武器使用を認めることになります。自分を守るだけではなく、相手を殺して味方を護衛する任務が発生するのです。ですからこれまでより数段高い、身の危険、リスクが高まります。

 戦闘が発生する恐れの地域で兵站(へいたん)活動もあり、まさに憲法がやってはならないと規定している「武力の行使」が行われるのです。
 

 しかも今年12月から、中部方面の陸上自衛隊員が南スーダンへ派遣されます。その中に川西市民がいるかもしれません。法が成立すれば最初に「新法の下で活動する舞台」とされるのです。

 自衛隊統合幕僚監部作成のマル秘あつかい文書には、8月末までに政権与党多数でもって法律を制定し、9月から改定された法律に基づいて中部方面隊で訓練が行われ、12月から任務に就き、来年3月から新法に基づく活動が開始されると計画されているのです。

 シビリアンコントロールなんて有名無実になり、自衛隊の独走が、私たちの見えないところで進行しているのです。政府は追い詰められても「白を切る」だけで、情報の公開は拒否しています。「秘密保護法」がそうさせてもいるのです。

 国民からかい離している自衛隊が、11月末に中部方面総監部、陸上自衛隊駐屯地において日米共同指揮所演習を行います。その最高指揮官はアメリカ軍であり、アメリカ軍の指揮の下で、いかに命令系統が自衛隊の中でスムーズに伝達されるかという訓練です。日米ガイドラインに基づき行われておるものであり、新ガイドラインと安全保障関連法案を融合させ、計画が作成されています。その指揮の元締めがアメリカ軍であり、独立国日本であるはずですが、アメリカに従属している姿がここでも浮かび上がってきます。

 安全保障関連法案をつくり集団的自衛権行使の具体的事例にしてきた、①日本人を救出した密接な関係にある国の艦船が攻撃されたときに防護するため。②ホルムズ海峡の機雷掃海のためといっておりましたが、いずれも成り立たなくなっています。新たに持ち出されたのが、安保環境の変化であり、中国の脅威、北朝鮮の脅威論です。しかし中国は最大の経済交流相手であり、戦闘が発生すれば、互いの損失は目に見えています。ですから政府自ら中国脅威論を否定しています。北朝鮮とは6か国協議を進めていくことが約束されています。憲法の下で平和外交をすることでいずれも解消できるものであります。しかし平和外交ができない安倍政権は、軍事力強化一辺倒で「抑止力論」を振りかざしています。

 今現在、地方公聴会終了後の参議院安全保障特別委員会での締めくくり総括質疑は実施されていません。しかし政治の在り方として、公聴会での発言に耳を傾け、発言を吟味し、委員会で議論するというのが民主的運営というものです。そのことも拒否する安倍政権、自民党公明党は民主主義を守る意思があるのでしょうか。

 国会周辺を中心に、平和を求める国民の声が沸き上がっています。その先頭に若者が立っています。中央公聴会でも、シールズのメンバー、奥田氏が訴えていました。自分たちは主権者の一人として声を上げ行動している。安全保障関連法案は国民の理解を得られていないので廃案にするしかない。仮にこの法案が強行採決されるようなことになれば、全国各地でこれまで以上の声が上がるでしょう。そこからはじまっています。新しい時代は始まっています。私は自由で民主的な社会を望みこの安全保障関連法案に反対すると。

 頼もしい限りです。

 それに比べ、政府は破たんした理屈を何回も持ち出し、時間稼ぎをやっている状況で今日に至っています。参議院安保特別委員会で答弁不能など審議中断が111回と言われていますから異常であり、法律としての体をなしていないという結論に達します。あまりにもお粗末で、恥ずかしい状況ではないでしょうか。

 今月12日前後の世論調査、NHKの調査では、安全保障関連法案賛成が19%に対して反対が45%という数字が出ています。朝日新聞では法案成立の必要性があると答えた人が20%に対して、必要ないと答えた人が68%です。圧倒的多数が、安全保障関連法案の成立に否定的です。
中央公聴会に出席した小林節さんが発言されていますが、明白に違憲な法律が多数決で強行されようとしています。最高権力者である総理大臣、国権の最高機関である国会で、明々白々に違憲なものを平然と押し通す。国の主たる主権者国民が権力担当者に課した制約である憲法を無視するというのは独裁政治の始まりと厳しく批判しておられます。

 日本人の安全にかかわる重要な法案です。憲法を根底から揺るがす重大な内容です。私たちは慎重なる審議を求め、川西市議会から意見書を国会へ上げようではありませんか。重ねて賛同を呼び掛け討論とします。

意見書案第4号、「子どもの未来のために安全保障関連法案の慎重審議を求める意見書」について、日本共産党議員団を代表し、賛成の立場で討論を行います。

 おおむね、意見書案第3号に対する私の討論内容で賛成するものです。

 少しそれに付け加えさせていただきたいのは、子を持つ親、若いママさんパパさんが、平和について自ら発信していることに私たちは『日本の希望を見出して』います。

 様々な平和の集会に、若い子育て世代が積極的に活動に参加している姿に励まされます。だからこそ私達も積極的に平和への取り組みを行う責任を感じます。子や孫へ戦争する国ではなく、平和を発信する日本国を継承して行こうではありませんか。

 若い子育て中のママさん、パパさんは、安全保障関連法案、ちょっとおかしいのではないか もしかしたらわが子が戦場へ連れて行かれるのではないか
生活する中で不安がよぎり、まともに説明してくれない安倍政治に不信感を持ち、もっと国会で事実に基づいて語ってほしい、真実が知りたいと思っているからこそ行動されているのではないでしょうか。

 その思いを全面的にくみ取り、本意見書採択のために、全議員が賛同されることを心から呼びかけ討論とします。

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