民主国家を暗黒社会へ変質させる「特定秘密保護法案」は廃案するべき

2013年12月議会(2013.12.4.)
住田 由之輔 議員

「日本共産党川西市会議員団ニュース」第34号(2014.2.)

 請願者が述べている「日本国民は主権者として政府の横暴を監視し、政府が都合の悪い情報を隠そうとしても知る権利や言論・表現の自由で対抗し、国民の代表者である国会が役割を果たし、そのことで民主主義社会を形成しています。秘密保護法案は、この民主主義の根幹を根底から覆すものです」に全く同感です。私たち市会議員も、住民のくらし・命を守るために活動し、住民の知りたい情報を提供するための調査活動を行います。その中には、日本の防衛に関する事柄も含まれ、「我が国の安全保障に関する、防衛、外交」という、「特定秘密の対象」項目に当たります。国家公務員とか、軍需産業従事者だけが特定秘密にかかわるものではありません。特に川西は自衛隊基地もあり、アメリカ軍基地も設定されており、日常的に「防衛」問題に触れる位置にあるので住民も「特定秘密」に接触する可能性が多分にあります。しかし「特定秘密」を国民が知ることはできません。「特定秘密」を決定できるのは政権中枢の「機関の長」であり、「秘密」にしたことも秘密ですから「逮捕」されてもなぜ逮捕されたかもわからないままで最高懲役10年の厳罰が科せられるのです。

 なんと不条理な社会をつくろうとしているのでしょうか、まさに「民主主義を破壊する法律」と言わなければなりません。特定秘密保護法を制定させてはなりません。

 「特定秘密保護法案廃止」へ向けて各地で様々な催しがされています。自民党の石破茂幹事長が、市民のデモは「本来あるべき民主主義とは相いれない」と、特定秘密対象の「テロ行為」と同列に考えていることを、ブログ上で、最初の発言をおわびするといいながら本質は変わらないことを言っています。つまり憲法上自由に行うことができるデモや街頭での発言も、「政治上その他の主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを強要」したとして、逮捕すると本音を露呈し、国民に対する脅しを法律が成立する前からしているのです。このようなことを絶対に認めるわけにはいきません。
特定秘密を取り扱う行政職員や3300人もの民間従業員への「適正評価」を行うため、家族だけでなく、薬物、飲酒、経済状況を調査するため、様々なところで「個人情報」がやり取りされることになり、場合によっては常に「監視」されるのです。「基本的人権」が著しく阻害され、憲法が通用しない国にされてしまうのです。

 弁護士も、裁判になっても「特定秘密」が何かわかりませんから、弁護のしようがありません。また裁判所で知らずに「特定秘密」に触れたら「逮捕」されるのです。「特定秘密」に関する裁判だけでなく、公正な裁判そのものが「裁判所」で行うことができないのです。裁判官とて知ることができない「特定秘密」が無数に存在することになるからです。
報道機関、文学者、出版機関はもっと委縮することになります。今でも42万件も「秘密情報がある」とされているのです。今でも「秘密」にできるのに、あえて最高10年の懲役刑を盛り込んでの法律制定には、大きな目的があるからです。それはアメリカからの情報収集、共有を図るとしながらも、憲法が禁じている「戦争ができる国づくり」を行おうとしているからです。

 防衛上の秘密を持つことで、アメリカと一緒になって「集団的自衛権の行使」を遂行しようとすれば、世論が邪魔になります。国民の口を封じなければなりません。

 報道機関等を抑えることで、情報を隠すことが目的でもあります。国民の知る権利を封殺できます。

 私たちは「嘘」の情報に翻弄された苦い経験を持っています。アメリカ発の「防衛情報」です。イラクに大量破壊兵器がある。それをなくすための戦争は正義の戦争とアメリカは世界に風潮し、イラクへの戦争を開始し、民間人を含めて多くのイラク国民が犠牲になっています。もちろんアメリカ軍兵士も犠牲になりました。町も破壊されました。日本も「嘘の情報を根拠」に特別措置法を制定し、自衛隊を派兵しました。そのことに対していまだに、日本政府として国民に対して「間違った情報であった」と謝罪していません。特定秘密保護法が制定されれば、情報は秘匿されより一層「嘘」を見破ることができません。

 原発問題は「テロ対策」として、TPPは「国家の安全」として特定秘密の対象です。そんなことになれば国会も形骸化されるのではないでしょうか。

 国民が知りたい情報を、国会議員が国会で発言しようとすると「特定秘密」に関することとして議論できなくなり、情報の収集ができません。政権与党の都合の悪い情報は「秘密」にすれば隠せるわけですから、なぜ秘密かなども発言する必要もなく、これほど政権政党にとっては都合よく、好き勝手な国会議事運営ができる「いい法律」はないのではないでしょうか。

 しかも特定秘密なるものを国会で話せば「なぜその情報を知っているのか」と詮議され、懲役5年以下の罰則が科せられるのです。国会で不用意に発言できなくなります。何が秘密かわかりませんから、逮捕されたくないと思えば黙るしかありません。これほど怖い法律はないのではないでしょうか。

 しかも、秘密を「秘密」として知って政党の中で「秘密」について話し合うと、その話し合ったすべての人が「逮捕される」対象者になるのです。こんな法律ができて、日本の利益に資する活動、国民のための国の最高議決権を持つ国会活動ができますでしょうか。
民主国家日本を、恐怖政治で暗黒の社会へ変質させる「特定秘密保護法案」は廃案にするしかありません。

 民主主義を守るため請願へのご賛同をよろしくお願いします。

「特定秘密保護法」を制定しないよう国に求める請願 ※否決しました

賛成した議員 住田・北野・黒田
反対した議員 宮坂・北上・吉富・岡・津田・福西・土田・森本・秋田・大﨑・鈴木・平岡・大矢根・江見・宮路・久保・梶田・安田末廣・小山・多久和・安田忠司
※(議長・吉田)   敬称略

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